製品情報概要 薬物動態

血漿中第Ⅸ因子活性

1.単回投与時の血漿中薬物動態パラメータ(18歳以上の患者)[外国人データ]9)

血友病B患者にオルプロリクス25、50、100IU/kgを単回投与したところ、最高血漿中第Ⅸ因子活性(Cmax)はそれぞれ20.4、47.5±12.9、98.5±7.84IU/dLであり、AUCINFはそれぞれ766、1,700±548 及び4,020±986IU・h/dLでした。消失半減期(t1/2β)に用量依存性は認められず、それぞれ53.5、57.6±8.27及び56.5±14.1時間でした。

第Ⅸ因子活性の薬物動態パラメータ
用量
(IU/kg)
n Cmax
(IU/dL)
AUCINF
(IU・h/dL)
CL
(mL/h/
kg)
VSS
(mL/kg)
MRT
(h)
t1/2α
(h)
t1/2β
(h)
上昇値
[(IU/dL)/
(IU/kg)]
Time
1%
(日)
Time
3%
(日)
25 1 20.4 766 3.56 271 76.2 0.612 53.5 0.771 7.34 3.81
50 5 47.5
±12.9
1,700
±548
3.44
±0.833
262
±54.2
77.0
±6.80
3.31
±3.13
57.6
±8.27
0.870
±0.214
10.1
±1.58
6.28
±1.11
100 5 98.5
±7.84
4,020
±986
2.84
±0.657
183
±27.9
65.9
±10.3
10.3
±5.64
56.5
±14.1
1.02
±0.113
12.3
±2.49
8.53
±1.58
平均値 11 NA NA 3.18
±0.745
227
±57.1
71.9
±9.66
NA 56.7
±10.4
0.930
±0.179
NA NA
  • 平均値±SD
    NA= 該当せず(パラメータは用量相関する)
  • 承認時評価資料
対 象:
18歳以上の先天性血友病B患者11例
方 法:
オルプロリクス25、50、100IU/kgを静脈内に単回投与した。

Cmax(最高血中濃度)、AUC(血漿中血液凝固第Ⅸ因子濃度 - 時間推移曲線下面積)、CL(クリアランス)、VSS(定常状態分布容積)、MRT(平均滞留時間)、t1/2α(分布半減期)、t1/2β(消失半減期)、Time 1%(FIX活性がベースラインの1%以上を維持した期間)

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2.オルプロリクス及びノナコグアルファの薬物動態パラメータ
(12歳以上の患者)[日本人及び外国人データ]5)、10)

血友病B患者にオルプロリクス及びノナコグアルファを各50IU/kgずつ単回投与したところ、第Ⅸ因子活性のCmaxは薬剤投与直後(投与開始10分後など)に認められ、t1/2βはオルプロリクス82.1時間、ノナコグアルファ33.8時間で、オルプロリクスはノナコグアルファの2.43倍でした。平均滞留時間(MRT)はオルプロリクス98.6時間、ノナコグアルファ41.2時間、投与後に因子活性がベースライン+1IU/dLに低下するまでの予測時間(Time1%)はオルプロリクス11.2日、ノナコグアルファ5.1日でした。
また第Ⅸ因子活性上昇値はオルプロリクス0.92であり、ほぼ1IU/dL当たり1IU/kgの上昇が認められたことから、回収率に基づいた用量調整は不要であることが示されました。

オルプロリクス及びノナコグアルファの第Ⅸ因子活性の推移

オルプロリクス及びノナコグアルファの第Ⅸ因子活性の推移

  • Copyright© 2013 Massachusetts Medical Society.
    All rights reserved. Translated with permission.
  • Powell JS.et al.: N Engl J Med. 2013; 369: 2313-2323.
    承認時評価資料
対 象:
12歳以上の先天性血友病B患者22例
方 法:
前治療から5日間の休薬後にノナコグアルファ50IU/kgを投与し、検体を10分、1、3、6、24、48、72及び96時間後に採取した。120時間(5日間)以上の休薬後に、次はオルプロリクス50IU/kgを投与して検体を採取し、第Ⅸ因子活性の経時的推移を比較した。
オルプロリクス及びノナコグアルファの単回投与時の薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ オルプロリクス
(n=22)
ノナコグアルファ
(n=22)
ノナコグアルファに
対する本剤の比
(n=22)
Cmax (IU/dL) 40.81(33.60,49.58) 43.08(36.69,50.59) 0.95(0.81,1.11)
AUC/投与量
[(IU・h/dL)/(IU/kg)]
31.32(27.88, 35.18) 15.77(14.02, 17.74) 1.99(1.82, 2.17)
t1/2α(h) 5.03(3.20,7.89) 2.41(1.62,3.59) 2.09(1.18,3.68)
t1/2β(h) 82.12(71.39,94.46) 33.77(29.13,39.15) 2.43(2.02,2.92)
CL(mL/h/kg) 3.19(2.84,3.59) 6.34(5.64,7.13) 0.50(0.46,0.55)
MRT(h) 98.60(88.16,110.29) 41.19(35.98,47.15) 2.39(2.12,2.71)
VSS(mL/kg) 314.8(277.8,356.8) 261.1(222.9,305.9) 1.21(1.06,1.38)
上昇値
[(IU/dL)/(IU/kg)]
0.92(0.77,1.10) 0.95(0.81,1.10) 0.97(0.84,1.12)
Time1%(日) 11.22(10.20,12.35) 5.09(4.58,5.65) 2.21(2.04,2.39)
  • 幾何平均値(95% CI)
  • 承認時評価資料

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3.日本人及び外国人患者における薬物動態パラメータ 5)

同臨床試験において、日本人6例における本剤の薬物動態を評価したところ、日本人と外国人の薬物動態に明らかな違いは認められませんでした。

日本人及び外国人の単回投与時の薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ 日本人
(n=6a
外国人
(n=20b
AUC/投与量
[(IU・h/dL)/(IU/kg)]
30.14(23.55,38.57) 32.25(28.92,35.98)
t1/2(h) 79.37(59.39,106.08) 77.98(69.68,87.26)
CL(mL/h/kg) 3.318(2.592,4.247) 3.100(2.779,3.458)
MRT(h) 83.46(67.20,103.66) 96.78(86.48,108.31)
VSS(mL/kg) 276.9(221.6,346.1) 300.1(270.7,332.6)
上昇値
[(IU/dL)/(IU/kg)]
0.9216(0.7509,1.1311) 0.9351(0.7704,1.1350)
  • 幾何平均値(95% CI)
  • 承認時評価資料
  • a 本剤及びノナコグアルファの薬物動態を検討した評価可能な日本人患者2例、
    本剤のみの薬物動態を検討した評価可能な日本人患者4例。
  • b 本剤及びノナコグアルファの薬物動態を検討した評価可能な外国人患者20例。

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4.単回投与時の血漿中第Ⅸ因子活性(小児患者)[外国人データ]5)、11)

12歳未満の血友病B患者にオルプロリクスを単回投与したところ、上昇値が6歳未満では0.59、6~12歳未満では0.72であり、12~18歳未満の0.85に比べて低いことが示されました。またクリアランス(CL)も6歳未満が4.37、6~12歳未満では3.51であり、12~18歳未満の3.39に比べ高い傾向が認められました。

小児における反復投与時の薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ 12歳未満を対象とした試験 12歳以上を対象とした試験
6歳未満
(2~4歳)
6~12歳未満
(6~10歳)
12~18歳未満
(12~17歳)
n=11 n=13 n=11
AUC/投与量
[(IU・h/dL)/(IU/kg)]
22.71(20.32,25.38) 28.53(24.47,33.27) 29.50(25.13,34.63)
t1/2(h) 66.49(55.86,79.14) 70.34(60.95,81.17) 82.22(72.30,93.50)
CL(mL/h/kg) 4.37(3.90,4.89) 3.51(3.01,4.09) 3.39(2.89,3.98)
MRT(h) 83.65(71.76,97.51) 82.46(72.65,93.60) 93.46(81.77,106.81)
VSS(mL/kg) 365.1(316.2,421.6) 289.0(236.7,352.9) 316.8(267.4,375.5)
上昇値
[(IU/dL)/(IU/kg)]
0.59
(0.52,0.68)
0.72
(0.61,0.84)
0.85
(0.68,1.06)
  • 幾何平均値(95% CI)
  • 社内資料
対 象:
先天性血友病Bの小児患者24例及び12~18歳未満の患者11例
方 法:
下記の計算式に基づいてオルプロリクスの必要量を算出し、静脈内に投与した。
投与直前及び投与後168時間(7日間)までに複数回検体を採取し、薬物動態を評価した。
必要量
(IU)
= 体重
(kg)
× 血液凝固第Ⅸ因子の目標上昇値
(%又はIU/dL)
× 血液凝固第Ⅸ因子の上昇値の逆数
[(IU/kg)/(IU/dL)]
使用上の注意(抜粋)
6.小児等への投与

12歳未満の患者においては、通常よりも高い投与量及び頻回な投与が必要となる可能性があるため、投与量及び投与頻度の調節について適宜検討すること。

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