製品情報概要 臨床成績

国際共同第Ⅲ相比較試験(多施設共同非盲検試験)

  • 5)社内資料(承認時評価資料):国際共同第Ⅲ相臨床試験
    本試験はBiogen Inc.の資金提供を受けています。

対象

治療歴のある12歳以上の男性の先天性血友病B患者123例
[内因性第Ⅸ因子活性≦2IU/dL(≦2%)]

投与方法

対象患者を2つの定期的な投与群、出血時投与群、周術期補充療法群の4群に分け、非盲検試験を行った。

(1)週1回定期的な投与群(週1回群):

初回投与としてオルプロリクス50IU/kgを単回静脈内投与し、その後週1回(7日に1回)の投与間隔で最長52週間まで継続投与した。オルプロリクスは50IU/kg又はベースラインの第Ⅸ因子活性を1~3%上回る目標トラフ値から規定された用量を投与した。

【ノナコグアルファの投与について】

対照薬であるノナコグアルファの薬物動態測定のため、定期的な投与群に割り付けられた一部の患者にノナコグアルファ50IU/kgを単回静脈内投与した。5日間の休薬期間後にオルプロリクス50IU/kgを単回静脈内投与し、規定された用量で週1回最大52週間まで継続投与した。

(2)個別化した定期的な投与群(個別化群):

初回投与としてオルプロリクス100IU/kgを単回静脈内投与し、その後薬物動態評価が得られるまで同量を10日ごとに投与した。投与間隔はベースラインの第Ⅸ因子活性を1~3%上回る目標トラフ値が得られるよう各患者で調節し、投与期間は26週間以上、実投与日数が50日になるまで継続投与した。

(3)出血時投与群(出血時群):

初回投与としてオルプロリクス50IU/kgを単回静脈内投与し、薬物動態評価後に、出血の治療として必要に応じて約20~100IU/kgの範囲で52週間まで投与した。

(4)周術期補充療法群(周術期群):

術前投与としてオルプロリクス50IU/kg(術後に個別化した定期的な投与群へ割り付けられる場合は100IU/kg)を単回静脈内投与し、その後周術期及び術後リハビリテーション期間では、必要に応じて40~100IU/kgを投与した。

試験デザイン

試験デザイン

  • a 周術期群に直接組み入れる場合は最長16週間
  • b 対照薬投与サブグループ(16例以上)では26週(±1週)時にもオルプロリクスの薬物動態(PK)評価を実施した。
  • c 週1回定期的な投与群の用量及び個別化定期的な投与群の投与間隔は、目標とする第Ⅸ因子トラフ値がベースラインより1~3%上回るように調整した。
  • d 投与量は重症血友病患者に対する医師の標準的診療及び臨床診療ガイドライン6)、7)、8)に基づいた。
  • e 周術期群に組み入れた患者を対象(他の投与群へ移行するしないにかかわらない)

主要評価項目

安全性及び忍容性:
  • ・臨床検査値のベースラインからの臨床的に顕著な変化
  • ・インヒビター発現を含む有害事象の頻度
有効性:
  • ・全治療期間から年間回数に換算したオルプロリクス投与中の患者1例当たりの年間出血(自然出血及び外傷性出血)回数(週1回群及び個別化群と出血時群の比較)

副次評価項目

有効性:
  • ・オルプロリクスに対する出血治療反応の評価
  • ・オルプロリクスに対する患者の反応の医師による総合評価
  • ・患者1例当たりのオルプロリクスの平均年間総投与量
  • ・週1回群の患者の1回投与量
  • ・個別化群の患者の投与間隔
  • ・患者1例当たりの自然出血(関節、軟部組織、筋肉)の年間回数
  • ・患者1例当たりの関節出血(自然出血及び外傷性出血)の年間回数
  • ・最後のオルプロリクス投与から出血までの時間
  • ・出血症状(関節、軟部組織、筋肉)の消失に要したオルプロリクスの投与回数及び1回投与量
  • ・週1回群及び個別化群の患者を対象としたHaemo-QoL調査票又はHaem-AQoL調査票を用いた生活の質(QOL)

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週1回定期的な投与における投与量

週1回定期的な投与群において、オルプロリクスの投与量を目標トラフ値が得られるように調節したところ、全患者の平均投与量は45.17IU/kgでした。少なくとも9ヵ月以上試験に参加した患者の最終6ヵ月間の投与量は40.70IU/kgであり、6ヵ月以上試験に参加した患者の最終3ヵ月間の投与量は40.52IU/kgで、投与期間が長期にわたる群においては投与量の減少がみられました(いずれも中央値)。

週1回定期的な投与群における1回投与量

週1回定期補充療法群における1回投与量

  • 承認時評価資料

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個別化した定期的な投与における投与間隔

オルプロリクスの投与間隔は、目標トラフ値が得られるよう各患者で調整したところ、全患者の平均投与間隔は12.53日でした。少なくとも9ヵ月以上試験に参加した患者の最終6ヵ月間の投与間隔は13.81日であり、6ヵ月以上試験に参加した患者の最終3ヵ月間の投与間隔は14.00日と、投与期間が長期にわたる群においては投与間隔の延長がみられました(いずれも中央値)。

個別化した定期的な投与群における投与間隔

個別化した定期的な投与群における投与間隔

  • 承認時評価資料

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年間出血回数

オルプロリクスの週1回定期的な投与群では、出血時投与群に比べて年間出血が83%減少し、個別化した定期的な投与群では87%減少しました。

投与群別の年間出血回数

投与群別の年間出血回数

  • 承認時評価資料

従来製剤の出血時投与からオルプロリクスの定期的な投与へ切替えたところ、年間出血回数が週1回定期的な投与群では23.0回から2.5回、個別化した定期的な投与群では25.0回から1.9回に減少しました。出血時投与群では従来製剤群と本剤群とで差はみられませんでした(いずれも中央値)。

出血時投与からの切替えによる年間出血回数

出血時投与からの切替えによる年間出血回数

  • 承認時評価資料

〈年間出血回数の算出法〉

年間出血回数 =

有効性評価期間内に発現した出血回数

有効性評価期間の総日数

× 365.25

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関節内の自然出血回数

年間の関節内自然出血回数はオルプロリクスの週1回定期的な投与群では0.99回、個別化した定期的な投与群では0.0回でしたが、出血時投与群では5.11回みられました(いずれも中央値)。

関節内自然出血の年間出血回数

関節内自然出血の年間出血回数

  • 承認時評価資料

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1例当たりの年換算投与量

患者1例当たりのオルプロリクスの年換算投与量の中央値は、週1回定期的な投与群では2,447IU/kg、個別化した定期的な投与群では3,157IU/kg、出血時投与群では924IU/kgでした。9ヵ月以上試験を継続した患者の最終6ヵ月間で使用した投与量に基づく年換算投与量の中央値はそれより少なく、それぞれ2,329、3,080及び759IU/kgでした。

1例当たりの年換算投与量

1例当たりの年換算投与量

  • 承認時評価資料

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止血に要する投与回数

オルプロリクスを投与した定期的な投与群及び出血時投与群の全患者において、新規出血は636件に認められ、そのうち575件(90.4%)が1回の投与で止血可能でした。残り6.9%は2回、2.7%は3回の投与が必要でした(いずれも中央値)。

止血に要するオルプロリクスの投与回数

止血に要するオルプロリクスの投与回数

  • 承認時評価資料

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投与に対する患者及び医師の評価

オルプロリクスを投与した患者の初回投与時の評価(4段階評価;著効、有効、やや有効、無効)は、著効と有効が83.7%、やや有効が14.7%、無効が1.6%でした。

医師による総合評価(4段階評価;著効、有効、部分的に有効、無効)では、著効と有効が98.8%、部分的に有効が 1.2%で、無効と判断された患者はみられませんでした。

医師による総合評価

医師による総合評価

  • 承認時評価資料

初回投与時の患者評価

初回投与時の患者評価

  • 承認時評価資料

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周術期における止血評価

12例の患者において14件の大手術*が実施され、術後24時間時点の医師による止血効果を評価したところ(4段階評価;著効、有効、やや有効、不良/無効)、すべての大手術において止血効果は著効又は有効と評価されました。またいずれの患者においても、血栓性合併症に関する臨床所見は認められませんでした。

周術期の止血効果
手術の種類 件数(患者数) 効果
著効 有効 やや有効 不良/無効
大手術 14(12) 13 1 - -
人工膝関節置換術 5(5) 4 1 - -
関節鏡処置術 1(1) 1 - - -
足関節の関節鏡固定術 1(1) 1 - - -
直腸瘻塞 1(1) 1 - - -
膝の外固定術 1(1) 1 - - -
腱移行術 1(1) 1 - - -
抜歯を伴う歯膿瘍の切開排膿術 1(1) 1 - - -
毛巣嚢胞の切開排膿術 1(1) 1 - - -
創面切除術、部分切断術 1(1) 1 - - -
指の切断術 1(1) 1 - - -
小手術 a 15(13) 10 1 1 -
  • a:3件の小手術で反応評価が得られなかった。
  • 承認時評価資料

*大手術:術中に全身麻酔及び/又は呼吸補助を必要とする侵襲性の高い外科的処置
(待機的手術又は緊急手術)等

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本試験における副作用(臨床検査値の異常を含む)

国際共同第Ⅲ相臨床試験において、安全性評価対象例119例(日本人6例を含む)中10例(8.4%)に副作用が認められました。主な副作用は、頭痛2例(1.7%)及び口の錯感覚2例(1.7%)等でした。(承認時)

重篤な副作用として、閉塞性尿路疾患が1例(0.8%)に認められました。また、投与中止に至った副作用、死亡例は報告されませんでした。

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