- ヘモフィリアToday トップ>
- 血友病の患者さん>
- 患者さんからのメッセージ
患者さんからのメッセージ
主治医からのメッセージ
自分の生活のなかで最も注射をしやすい
タイミングを見つけ、
負担のない定期補充療法を続けましょう
滋賀医科大学医学部附属病院 小児科 池田 勇八 先生

馬野さんは、思春期のころは血友病であることに対して葛藤もあったようですし、仕事を始めてからも体を酷使する仕事に就くなど苦労していたようです。しかし現在は、「自分が血友病であることを忘れるくらい」と言っているように、普通の人と変わらない生活を送ることができています。
彼の素晴らしいところは、気持ちの切り替え方が上手なこと、そして血友病であることを周囲に隠さず、理解を得ながら生活を送っていることといえるでしょう。そうした血友病との上手な付き合い方は、多くの患者さんのお手本になると思っています。
また、生活のなかで無理なくできる注射のタイミングを見つけている点も彼のスマートなところです。私たち医療者は、凝固因子活性を最大限に発揮させるために、ピークとトラフの話をしたり、朝の注射を推奨したりしますが、「どうすれば負担のない注射ができるか」を考えることも、とても大切です。患者さんそれぞれで異なる生活のなかで注射しやすいタイミングを見つけ、定期補充療法を継続していってほしいと思います。
ただし、治療がうまくいっていれば、出血も起こらず、日常生活に困ることが少なくなりますが、困らないから医療機関への足も遠のく、ということはよくあるので注意が必要です。困ったことがなくても定期的に医療機関を受診し、自分の状態をしっかりとチェックするようにしましょう。
滋賀医科大学医学部附属病院 小児科
「総ての分野を診る姿勢を堅持して専門性と総合性との両立を実現する小児科」をモットーに、小児科領域のあらゆる疾患に対して総合的かつ高度な医療を実践している。血友病に関しても、小児血液疾患の専門医3名が診療を担当しており、地域の医療機関と連携を図りつつ、きめの細かい医療を提供している。

Make My Day[vol.2]冊子ダウンロード
HG-JPN-0659