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患者さんに聞きました:
Vol.1 こんなときどうしてる?
就職・仕事のこと
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患者さんに聞きました:
Vol.1 こんなときどうしてる?
就職・仕事のこと
「患者さんに聞きました」のみんなの声を、トピックごとに紹介します。
トピックで選ぶ、みんなの声
#進路
Aさんの場合
看護師になろうと決めたのは中学生の頃です。父の後押しも大きかったと思います。「自分のやりたいことをしろ」「病気であることのマイナスをプラスに変えることが大切」「血友病という個性をどう生かすかで自分の人生は変わる」といったことを常々言われていたので、将来を考えるときの支えになりました。
Bさんの場合
私は小さな頃からずっとかかりつけの病院に通院していたので、就職して転勤になったときに、転勤先でも治療が受けられるのだろうかという不安もありました。しかし、主治医の先生に「日本のどこで生活していても治療は受けられるよ」と教えていただいたので、安心することができました。
#就職活動
Aさんの場合
看護師の仕事は激務だろうと想像していたので、血友病である自分に務まるだろうか、という不安は少しありました。
Bさんの場合
私は法人営業をしたいと思ったときに、歩くことがすごく多いので、その仕事を本当にやっていけるか最初は不安でした。また、 血友病であることが採用にどう影響するかがわからなかったので、面接の際に血友病であることを伝えるかどうかは迷いました。でも、隠して内定をもらっても、入社したら会社も知ることになるのだから、初めから知っておいてもらったほうがよいと思い、就職活動の途中からは伝えるようにしました。
#仕事中の痛み #体調不良
Aさんの場合
出血したら仕事に影響が出てしまうので、そうならないように製剤の輸注は定期的に行っていて、今までは困ることはなかったですね。少し足が痛くなって、5分くらいの休憩をもらうこともありますが、それほど頻繁ではありません。これまで、出血や痛みのために仕事を休んだこともありません。
Bさんの場合
営業をしているので、外回りが多いんですよね。けっこう歩く仕事です。でも、輸注は欠かさないようにしているので、仕事に支障をきたすことはこれまでありませんでした。まれに関節が痛むこともありますが、そんなときは少し休憩する、上司と相談して在宅業務に切り替える、などの対応をしています。
#上司 #同僚
Aさんの場合
職場は医療従事者ばかりなので、私が血友病であることはみんなが知っていますし、理解もしてもらっていると思います。
Bさんの場合
自己注射をしていれば血友病ではない人と同じように生活ができることも説明したので、理解をしていただけたと思います。
#趣味 #スポーツ
Aさんの場合
今、若い世代の血友病患者が交流するYHC(Youth Hemophilia Club)の活動を精力的に行っていて、それが私のライフワークになっています。全国の血友病の患者会にお伺いして、子どもさんにいろいろ教えてあげたり、親御さんたちと話をしたりするのですが、そうした交流が、若い世代の血友病患者の治療生活の役に立ったり、将来への希望を持てたりといったことにつながればとても嬉しいですし、私自身にとっても貴重な経験になっています。
また、体を動かすことも大好きで、野球やボーリングなどをすることが多いです。
Bさんの場合
子どもと公園へ遊びに行ったり、サウナに行ったりすることが楽しみになっています。スポーツも好きなのですが、小さな頃に出血を繰り返したことがあったために、足関節の可動域が狭くなっていて、足首の動きが悪い状態なんです。今、歩くことに支障はないのですが、激しい運動は控えたほうがよいという状態です。でも最近、昔やっていたゴルフを再開したら、けっこう調子がよかったので、無理のない範囲で楽しんでいこうかなと思っています。
#将来の夢
Aさんの場合
夢は二つあって、一つは看護師として成長し、病気と闘う多くの患者さんの支えになり続けたいと思っています。もう一つは、YHCの活動の充実です。YHCでは、血友病治療に関すること、輸注方法に関すること、体の動かし方に関することなど、さまざまなことについて話をするようにしていますが、そうした活動をするなかで、何か一つ、参加した患者さんの心に残るような言葉を残してあげることができればと思います。それによってみんなが勇気づけられるとしたらとても嬉しいですね。
Bさんの場合
私は、家族5人が不自由なく幸せに暮らしていくことが一番の夢です。家族の思い出をたくさん作っていければと考えています。また、足関節が少し悪くなっていて、営業職をいつまで続けていけるかという不安もあるので、歩きづらくなっても困らないように資格取得を目指すなど、研鑽を続けていきたいと思っています。Aさんのお話を聞いて、私も、将来的には血友病に関してなんらかの情報発信などができたらいいなと思いました。
#治療
Aさんの場合
きちんと製剤の輸注をしているので仕事中に出血したことはありません 。関節が少し痛むこともありますが、そんなときは仕事の合間に輸注したり、少しだけ休んだりするようにしています。
Bさんの場合
会社の健康保険組合から送られてくる医療費の書類を見て、治療のために「自分はこんなに医療費の負担をかけているのか」と悩んだことがあります。それを咎められたりしたことはもちろんないのですが、申し訳ない気持ちになり、輸注の頻度を少なくした時期がありました。その結果、出血が多くなり、休むことが多くなってしまったので、今はそうならないように治療を続けるようにしています。
#結婚
Bさんの場合
一番悩んだのは、やはり血友病が遺伝性の病気であるということですね。娘が生まれたら、孫が血友病として生まれてくる可能性があるので、どうすればよいのかということは悩みました。また、妻や妻の両親にもそれに対してどう思われるかということも心配でした。主治医の先生からは、「お孫さんが生まれてくる頃には、血友病治療はもっと進歩しているだろうし、今だって、Bさんは普通の人と変わらない生活をしているでしょう?」と言われ、そう言われてみればそうだなと思いました。