血友病の症状は?
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血友病とは
【監修】独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 血友病科 GM/感染症内科 医長 西田 恭治 先生
保因者健診は、確定保因者や、推定保因者で保因者診断をまだ受けていない・受けるかどうか迷っている人、保因者診断を受けたものの明らかな結果が得られなかった人を含め、すべての保因者が対象となる幅広い医療支援です。
現在、保因者に対するケアはほとんど行われていないのが現状です。
しかし、月経過多を含めて理由の分からない出血や、止血の困難さがあれば、1人で抱え込まず、医療機関に足を運んで相談してみましょう。その上で、保因者診断について考えてもよいのです。また、身体的な相談でなくとも、血友病や保因者に関する疑問があるときも、気軽に相談してみましょう。
保因者診断をためらい、結婚・妊娠後に慌てて医療機関に来られる方も多いですが、できれば早めに保因者健診だけでも受けておきましょう。
提供:独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 血友病科 GM/感染症内科 医長 西田 恭治 先生
保因者健診とは、保因者ケアのための取り組み方の1つのモデルです。
2023年時点では、血友病専門医ですらその必要性に気付き始めたところです。どういう形が保因者の方々にとって良いのかいまだ模索中ですが、こうした考え方が全国に広がるように、医療者も努力を重ねています。まずは血友病の診療をされている現在の主治医に相談してみてください。
保因者健診では、定期的に凝固因子活性や健康状態を調べてもらったり、血友病や保因者に関する最新の知識を教えてもらい、それぞれの症状に対処する方法や、妊娠・出産などを考えている場合はその留意点について話しあったりします。
保因者健診を通じて保因者であることを自覚することは、日常生活におけるさまざまなリスクの軽減、心理的負担の軽減につながるものと考えられます。
すでに述べたとおり、保因者の中には血友病患者さんと同様の症状を持ち苦しんでいる人が少なくありません。しかし、これまで保因者は、血友病患者さんに同行して来院することはあっても、自身が患者として治療を受けるケースはまれでした。これからは、保因者も積極的に、血友病患者さんと同様に、医療とのつながりを持ちましょう。
また、血友病に対して持っている知識やイメージは、父親、祖父、親戚が患者さんだった時代から改められていないかもしれません。重度の関節障害、あるいは感染症などと密接に結び付いていた時代があったために、保因者であることに負い目を感じていたり、心理的ストレスを抱えてしまっていたりすることも少なくありません。
しかし現在は、安全かつ有効性の高い凝固因子製剤が開発され、新しい治療法も普及して、血友病患者さんは健康な人と変わらない生活を送ることができるようになりました。そうした“21世紀の血友病治療”に基づく正しい情報を知り、従来の知識・イメージを刷新することによって、新しい価値観に基づいた人生設計を立てましょう。
家族と考える保因者
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