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血友病のお子さんを持つお母さんに聞きました:
Vol.2 こんなとき、どうしてる?
子育てのこと
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血友病のお子さんを持つお母さんに聞きました:
Vol.2 こんなとき、どうしてる?
子育てのこと

「患者さんやご家族の座談会」のみんなの声を、トピックごとに紹介します。
トピックで選ぶ、みんなの声
#妊娠・出産

Cさんの場合
自分が確定保因者であることはもともと知っていたので、最初の妊娠(女の子を出産)のときから「男の子だったらどうしよう」という話は家族のなかでもしていました。2人目の子は男の子で、診断の結果は血友病でした。覚悟していたつもりではいましたが、当時は落ち込んだことを思い出します。これからが大変だな、と思いました。

Dさんの場合
私には2人の男の子がいますが、次男が血友病です。ただ、血友病と診断されたときには、思っていたほどの落ち込みはありませんでした。むしろ、その事実を受け入れて、この子が健康に、楽しく生きていくために何をしていけばよいのだろう、と考えることが多かったと思います。主人とも、必要なことを一つ一つ考えていこうと話し合いました。

Eさんの場合
私の場合は、子どもがハイハイしだしたときに、体にアザがよくできることに気づいたのですが、「活発な子だからアザができやすいのだろうな」くらいに思っていました。でも、その後もアザができることが多かったので、1歳半検診のときにその状況を伝えたら、血液の病気があるかもしれないと血液検査を勧められ、検査してみたところ血友病であることがわかりました。私の家系にも夫の家系にも血友病の人はいなかったので、まさかうちの子が血友病だなんて、ととてもショックでした。
#受診・治療

Cさんの場合
受診時には、前回の受診からの出来事や子どもの出血に関することだけでなく、日常生活に関わること、例えば習い事を始めましたとか、こういう悩みがありますみたいな話をできる限り伝えるようにしています。以前、どうしても出血の回数が多くなる時期があって「何でだろうね」という話になったときに、先生から体の動かし方がよくないのではないか、といった『気づかなかった視点』からのアドバイスをもらったことがあり、先生にどんな子どもなのかを理解してもらったほうがもしかしたら治療にもよいアドバイスをもらえるのかなと感じたので、子どもの性格や家庭の状況も基本的には話すようにしています。

Dさんの場合
私も、Cさんと同じように主治医の先生とは何でも話をするようにしています。保育園の様子、習い事、家族旅行のことなど、血友病とは関係ないことについて話す機会も多いです。そのような話のなかで、室内をクッションだらけにして転んでもケガをしないようにしたり、保育園と小学校では、頭をぶつけても大丈夫なように帽子にクッションをつけたり、上履きは薄手のものではなく厚くしっかりとしたものにしたりするなど、日常生活で注意すべきことが身についてきたのかもしれません。

Eさんの場合
うちの子は活動的で、脛(すね)にアザができやすかったので、足を守るために、1~2歳のときは夏場でもレギンスを履くようにしていました。最近はサッカーをしたいと言っているので先生に相談したり、何か起こったときの対処法を教えてもらったりしています。また、じっとしていない性格なので、いつかケガをするのではないかと心配もありますが、日常生活での注意などについてもアドバイスをもらい、今のところは特に大きな出血もなく普通の生活ができています。
#育児

Cさんの場合
子どもが成長するにつれて、血友病であることを本人がどう自覚していくかという点は気になっています。小学校も高学年になってくると、自分はほかの子と少し違うということを認識するようになると思うので、それに自分のなかでうまく折り合いをつけられるのか、というのが心配事の一つです。今、小学4年生ですが、どのようにして成長していくのか、見守っていきたいし、支えになっていければと考えています。

Dさんの場合
子育てのなかで、何をしたらいいのか、どのようなことに注意したらよいのかという点はわからないことが多かったのですが、患者会に入り、そこでお話を聞いたり、意見交換をしたりして学んだことが役に立ちました。子どもの成長に合わせて悩みも変わってきますし、治療法も進歩しているので、さまざまな情報を患者会から共有してもらえることは有益ですし、とても刺激になっています。

Eさんの場合
血友病のある子とない子が兄弟なので、お互いにどう思うのかということが少し気になる点ですね。血友病ではない3歳の弟が、「なんでにいには注射するの?」と聞くこともあります。「ケガしたときに血が止まりにくいからだよ」と教えるようにしていますが、これからだんだんと病気のことがわかって、お互いを理解するようになればいいなと思っています。
#遺伝、保因者

Cさんの場合
うちは女の子なので、保因者に関しての悩みがあります。保因者健診はまだ受けていませんが、もし保因者だとしたら少なからずショックを受ける可能性はあるので、親としては気にしている部分ではあります。

Dさんの場合
家族にとって、血友病であることがマイナスに作用することはないかもしれません。本人は常に前向きで頑張っていますし、長男も夫もポジティブに物事を捉えるようになっています。私自身について言えば、次男が血友病であることによって「自分はこういう性格だったのか」「こんな弱さがあったのか」と気づかされることもあります。血友病でよかった、とは言いませんが、私たちを成長させるきっかけにはなっていると思っています。
#周囲とのコミュニケーション

Dさんの場合
長男と同じ保育園に通わせる予定でしたが、血友病が理由で断られてしまいました。仕方がないので育児休業期間を延長し、違う保育園を探したという経緯があります。今にして思えば、それが、私が一番落ち込んだことだったかもしれません。
小学校に入学する前後には養護教諭の先生、担任の先生とお話をする機会がありました。幸い、養護教諭の先生には以前にも血友病の生徒さんへの対応経験があったのでとても理解があり、助かりました。

Eさんの場合
私は保育士なのですが、子どもは、自分が勤めている保育園に通わせるようにしました。先生方には病院でもらったパンフレットをお渡しし、職員会でも血友病についてのお話をする機会をもらい、理解を深めてもらっていると思います。ケガをしたときにはすぐ報告してもらい、ぶつけたときもすぐに冷やすなどの対応もしてくれます。
#家族

Cさんの場合
血友病であることを知ったときには、家族の生活がどう変わるのだろうという不安はすごくありました。実際、幼い頃は毎日のように通院をしていましたから。でも、病気のせいだからといろいろなことを諦めてしまったら、あとで悔やむかもしれません。もちろん、病気にはきちんと向き合っていかなければなりませんが、変えなくて大丈夫であれば変えずに頑張ってみよう、という思いもありました。その結果、生活を大きく変えることなく、これまで治療を続けることができたと思っています。

Dさんの場合
うちの家族は旅行が好きなので、夏休みに岩手県の古民家で1週間過ごしたり、家族でホノルルマラソンに出かけたりもしました。子どもはマラソンではなく、10km歩くというイベントに参加したのですが、まったく問題はなく、楽しいハワイ旅行になりました。
やりたいことにはチャレンジする、という考えは、子どもも私も同じです。それを行うことで困難に遭遇するかもしれませんが、そのときはそれを克服できるように行動することが大切だと考えています。もちろん、困難に遭遇しないための見通しを持つこと、そして万全の準備や工夫を怠らないことも重要です。