日常生活ガイド

訪問看護

【監修】医療法人財団 荻窪病院 血液凝固科
鈴木 隆史 先生

訪問看護

訪問看護とは、在宅注射など在宅医療において主治医や担当看護師が家庭での状況確認や支援ができない場合に、訪問看護ステーションなどの看護師などにサポートをお願いする制度です。

小児で、まだ自分で輸注ができないときに利用するというイメージがありますが、実は成人でも利用が可能です。例えば下記のようなことをお願いすることができます。

訪問看護でお願いできること(例)
  • 注射およびその準備や介助
  • 育児相談
  • リハビリテーションの援助
  • 日常生活における問題点の相談や援助

訪問看護の利用方法

介護保険を利用する場合

担当のケアマネージャーに訪問看護を手配してもらうことが可能ですが、医療機関からの「訪問看護指示書」が必要です。また、ケアプランに訪問看護を組み込んでもらうようにします。

医療保険を利用する場合

医療機関に相談するか(その医療機関が訪問看護を行っている場合もあります)、自分で訪問看護事業所を探して交渉します。訪問してくれる事業所(訪問看護ステーション)が見つかった場合は契約をして、医療機関から「訪問看護指示書」を発行してもらいます。

訪問看護の利用方法

訪問看護の利用については、疾病、年齢、要介護認定の有無などによって、医療保険と介護保険のどちらを使うかが決められます。不明な点がありましたら、お住まいの市区町村の各窓口や医療機関のソーシャルワーカーなどにご相談ください。

介護保険か医療保険か?

利用できる保険は年齢やかかっている病気、要介護認定の有無により決まっています。以下に2つの保険の対象と違いを記載しますが、詳しくは利用する訪問看護ステーションや医療機関の医療ソーシャルワーカーに相談してみましょう。

介護保険 医療保険
対象 要支援・要介護者 小児など40歳未満の者
要介護者・要支援者以外
厚生労働大臣が定める者 など
価格 時間単位で計算 1日単位で計算
負担額 1〜3割(所得に応じて) 健康保険の自己負担割合
派遣回数 限度基準額内で無制限 週に3回まで(一部例外あり)
交通費 不要 必要
血友病の医療費助成 利用できる 利用できるものもある

2023年4月現在

訪問看護は上手に利用すれば、その人に応じた医療的ケアを自宅で提供してもらうことが可能になります。血友病の場合は、医療費助成制度も利用できますので、費用はほとんどかかりません。自分自身の生活をより安全かつ快適なものにするためにも、選択肢の1つとして知っておくとよいでしょう。

注射と併せて使用する薬

国内旅行・出張の準備