用語集
ま行
免疫寛容導入療法
免疫寛容導入療法は、インヒビターができてしまった凝固因子を、定期的に投与し、インヒビターの産生を抑える方法です1)。
インヒビターができてしまうと、投与した凝固因子が十分に効かず、出血が止まりにくくなり、補充療法による出血のコントロールが難しくなります2)。そのため、補充療法を続けることが難しくなったり、関節障害の進行や重度の出血がみられたり、手術時の対応の困難などが起こることがあります2)。
インヒビターが生じた場合、中和療法[インヒビターに打ち勝つ(中和といいます)量の凝固因子を投与して止血を図る方法]や、バイパス止血療法(不足している凝固因子を利用しない別の経路で血液を固める薬を使って止血する方法)を行うほか、免疫寛容導入療法を行うこともあります1)。ただし、免疫寛容導入療法はインヒビター保有血友病Bの患者さんでは成功率が低いことや副作用がみられることから、勧められていません1)。
2)白幡 聡, 福武勝幸編:みんなに役立つ血友病の基礎と臨床(改訂3版), 医薬ジャーナル社, p.262, 2016
モノクローナル抗体
抗体は、ウイルスや細菌などの異物が体内に入ってきた時に、体を感染から守るために作られます。通常、抗原が抗体を認識する部位(エピトープ)をいくつか持っているため、対応する抗体は単一のものではなく、それぞれに結合する混合物として作られます(ポリクロ―ナル抗体といいます)1)。
一方、モノクローナル抗体は、1つの決められたエピトープだけで抗原に結合するように人工的に作られた抗体です1)。そのため、単一の抗体を大量に作ることができ2)、抗体医薬品として活用されています。
血友病の治療薬にも、モノクローナル抗体を利用したものが開発されています。
2)和氣秀徳:岡山医学会雑誌. 2009; 121(2): 119-122.
最終更新日 2026年2月13日
MAT-JP-2508943-1.0-02/2026