血友病とは
血友病性関節症について
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血友病性関節症
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血友病の歴史
関節のしくみと関節内出血
ひざなどの関節は、軟骨に覆われた2本の骨が向かい合っていて、そのまわりを関節包と呼ばれる膜が包んでいる構造をとっています。関節包の内側には滑膜と呼ばれる膜があり、関節がなめらかに動くために必要なヒアルロン酸などの液体(関節液)を作っています。
関節で出血が起きると、血液は関節包の中に溜まります。出血が起きてすぐには腫れませんが、チクチクする痛みやムズムズとおかしな感じがする場合があります。出血して数時間経つと関節包の中にパンパンに血液が溜まるため、滑膜が腫れ、熱感を感じたり痛みを感じたりします。この状態を滑膜炎と呼びます。
関節をこのような状態にしないために、定期的な凝固因子製剤の輸注を継続することが大切です。
Target Joint(標的関節)
滑膜は関節液を作る以外にも、関節包に溜まった血液など老廃物を吸収して関節の中から排除するはたらきがあります。
ところが血液を吸収して排除しようとすると、滑膜はそれが刺激となって増殖してしまいます。増殖した滑膜には血管がたくさんあるため、前よりも出血しやすい状態になります。そのため関節では、出血するとさらに出血しやすくなって出血を繰り返すという悪循環が生まれてしまいます。
このような悪循環に陥ってしまった関節のことをTarget Joint(標的関節)といいます。増殖して厚くなった滑膜は、関節の痛みや関節が動きにくくなる原因になります。
血友病性関節症とは
関節の出血を繰り返していると、関節内にヘモジデリンと呼ばれる血液由来の鉄成分が蓄積します。
ヘモジデリンは、滑膜の細胞を刺激して、骨を壊すような成分の分泌を促すため、関節の破壊が起こります。このようにして、関節の破壊が起こり、関節の可動域(動く角度)が狭くなって動きにくくなったり(これを関節拘縮と呼びます)、骨棘(こつきょく;骨のとげ)などが原因で動いたときに痛みが出るなど、関節機能に障害が起きたりした状態を血友病性関節症と呼びます。
血友病で一番問題となるのが、この関節症です。血友病性関節症になると、日常の生活が不自由になるなど、生活の質(QOL)が低下するため、いかにTarget Joint を作らないか、そしていかに関節症を防ぐかが非常に重要です。
最終更新日 2026年2月13日
MAT-JP-2501589-2.0-02/2026